# BoF: Debianのおすすめポイント ## イベント概要 - イベント名 - 東京エリアDebian勉強会 2022年4月度 - https://tokyodebian-team.pages.debian.net/2022-04.html - 開催日時 - 2022-04-16(土) 14:00-16:00 (BoFは 15:10-16:00 に実施) - 場所 - オンラインによるビデオ会議 (Jitsi Meet) - 参加者 (敬称略) 8 名 - dictoss - knok - yy_y_ja_jp - sirtetris - redred - Hiroyuki Yamamoto (yama1066) - tcgi - ipv6waterstar - このドキュメントのライセンス - GPLv3 ## BoFメモ ### 利用者としてDebianを使う良さ - フリー (自由) なところ - 移植版が多く、いろいろなCPUで動作する - 今でも 32bit を明確にサポートしている - PC、サーバ、組み込み機器で動くため OS を統一でき利用者には便利なこと - メモリ量が少ない、ディスク容量が少ないハードウェアにもインストールできる (Debian 10 bullseyeではメモリは最小256MBでインストール可能) - 使いやすい、かつしっかりしたパッケージ管理 - パッケージ量が多く、使いたいアプリケーションのパッケージはだいたいある - Debian Scienceチームが結構多くのフリーな科学関連パッケージを入れてくれている - stable-backportsがあるため、安定版でも最近の新しいアプリケーションやカーネルが提供されている - アップグレードが保証されていること (←ここ具体的に知りたいです) - アップグレードができるようなパッケージを作成するようポリシーで定められている - ただし複数のメジャーバージョンを跨いだアップグレードは保証しない (順番に1つずつメジャーバージョンをアップグレードすれば最新バージョンまで上げることができる) - 派生が多いということは、それだけ多くの人の目が通っていて、安全な OS なのだろうと思える安心感 - Debianに基づくディストリビューションが多いから、新しいパッケージマネージャーなどを学ばず割と簡単にDebianに移れる (例えば初心者向けのイメージがあるUbuntuから) - 日常のアップデート頻度が Ubuntu より控えめな気楽さ - 簡単にサーバを構築できる - 因みに、我が家には10台ぐらいのサーバが動いている - 異なるディストリビューションが用意されている (stable/testing/unstable) - ポリシーがしっかりしているところ - セキュリティ情報がしっかり提供されている - セキュリティの脆弱性情報が公開された後すぐに更新パッケージが配布されることが多い ### 開発者としてDebianを使う良さ - 中身が公開されているので自分の手元で直せる - フリー (自由) のため再利用や改変などしてよいことが保証されている - 個々のパッケージのライセンスを確かめやすい (フォーマット化されたライセンス情報) - https://sources.debian.org/ を参照すればローカルにファイルがなくてもよい - 「Debian系」と言われるようにDebian系の派生OSの源流のため色々な情報が集まる - buildd (https://buildd.debian.org/) で、各アーキテクチャのビルドログなどを参照できる - 開発者の身元確認が厳格で、OpenPGPによるWeb of Trustが構築されている ### Debianが他のディストリビューションから知見を取り入れるとよいこと - 敷居 ? - 他のディストリビューションのように気楽にDebianを使ったり開発したりしてほしいが何が障害なのだろうか ? - 気軽にDebianを使ってみる機会があるとよいのでは? - 気軽に触れるWebサービス等 (ビルドサービスOBSとか) があるといい ? - ブラウザで触れるDebian環境 WebVM https://webvm.io/ - Secure Boot 関連 - Debian 10 buster (2019-07-06リリース) からSecure Bootに対応している - ただしDKMSを使って自分でビルドしたカーネルモジュールはSecure Bootすると使えない仕様になっている - 他のディストリビューションはどうなのでしょうか ? - リリース時期、サポート期限のコミット発表時期がいつと決まっていない、リリースと同時にサポート期限が公開されない - リリース日がいつになるかがかなり前から事前にわからないのは確かにそのとおり - DebianのリリースはTime-Based Releaseではないことが理由。ただし、およそ2年ごとにリリースするように運営している。 - 「Debian は時間ベースのリリースフリーズを採用します」 https://www.debian.org/News/2009/20090729 - stableのサポート期限は3年と決まっている - https://www.debian.org/releases/index.ja.html - stable には LTS を提供している (intel系/arm系に限定して提供する実情あり) - https://wiki.debian.org/LTS/Extended - https://deb.freexian.com/extended-lts/ - 日本語のドキュメントが他のディストリビューションより少ない気がする - Debian wiki はだいたい英語な気がする - Arch wikiはかなり日本語訳が豊富 - どういう仕組みでやっているのでしょうか。単に人が多いから ? 敷居 ? - 時々変わったものを採用したりする - wayland - Debian 10 buster (2019-07-06リリース) でwaylandはGNOMEを使うと使えるようになった - https://www.debian.org/releases/buster/amd64/release-notes/ch-whats-new.ja.html#wayland-by-default-on-gnome - 上流のGNOMEがwaylandをデフォルトに変更したため、Debianもそのデフォルトを取り込んだ経緯がある - ただ、他のウィンドウマネージャは継続してX11を利用するようになっている - mariadb - Debian 9 stretch (2017-06-17リリース) でmysqlからmariadbを採用するように変更した - https://www.debian.org/releases/stretch/amd64/release-notes/ch-whats-new.ja.html#mariadb-replaces-mysql - Exim4 - DebianではMTAのデフォルトにExim4を採用している - ウィンドウマネージャの選択肢が多いのが問題 ? - パッケージの多様性がどれを選べばよいかわからなくしている ? - 直接は関係ないが、いまだにCompizが残ってる