2.1 上川純一

2.1.1 私の Debian ワークフロー

• メールでバグレポートを受け取る
• コードを直す・パッチを git am で適用
• pdebuild-normal スクリプトを実行、 cowbuilder –update, cowbuilder –build が実行され、 一連のインストー ル・実行テストスクリプトが実行される。 成功したら pending ディレクトリにパッケージが移動される。
• pending ディレクトリを確認、 debsign で署名、 dput でアップロード

2.1.2 こう改善したい

全アーキテクチャでのビルドとテストを自動化したい。

2.2 まえだこうへい

2.2.1 私の Debian ワークフロー

ganttproject を初めて ITP してから止まったまま。

2.2.2 こう改善したい

家庭と仕事に影響されずにパッケージメンテナンスできるようにしていきたい。

2.3 小川伸一郎

2.3.1 私の作業環境について

会社では Ubuntu 8.04.1 Desktop をインストールしたデスクトップ PC で， 家では Ubuntu 8.10 をインストールした Thinkpad X61 を使って， 開発や日々の業務などをこなしています． 全然 Debian じゃないのですが， Ruby on Rails なので， Ruby の Version があわないので， Ubuntu 使っています．

GW 中に Thinkpad に Lenny 入れる予定です． 会社のサーバ群も， Debian にしたいなと， いろいろ模索中 です．

2.4 山本浩之

2.4.1 私の Debian ワークフロー

パッケージ化したいソフトウェアを見つけたら、 まず自分自身用の野良パッケージを作り、 試します。 次に大雑把にライセンス を確認し、 良さげなら、 自分に喝を入れるため ITP します (笑)。 それからコードなど、 技術的な検討に入ります (ここで挫折 したものもいくつあるのやら…)。 さらにコピーライトやライセンスの精査をし、 debian/copyright を完成させます。 次に私に とってとても難関の (笑) 英語のドキュメントをつけて、 pbuilder でビルドします。 最後に mentors.debian.net へのアップ ロードと mentors@org ML、 および debian-develop@jp ML にメールを投げてスポンサー探しをします。 以上。

2.4.2 こう改善したい

みんなが使っている文字コードや locale を UTF-8 に統一したい。

2.5 やまだたくま

2.5.1 私の Debian ワークフロー

1. DDTSS (ja) で Pending review の項目を順番に選びます。
2. doc/(パッケージ名) フォルダを作成し、 原文 (英語) と日本語訳のコピーのテキストファイルを作成します。
3. 翻訳ソフトで英日翻訳を実行します。
4. 用語とその日本語訳を確認して、 対訳リストを作ります。
5. 文章の内容を確認するため、 オンラインマニュアルやパッケージ関連ファイルを参照します。
6. 使 用 例 や 用 語 (訳語) の使用頻度を調査して、 訳語を選びます。
7. 原文を先頭から順番に手動で再翻訳します。
8. Debian JP の文書作成／翻訳ルールを守っているか確認します。
9. debian-doc ML へ査読依頼します。
10. 査読完了後に DDTSS (ja) へ登録します。

• 作業は、 複数の場所、 複数の PC で行なっています。
• 作業ファイルは、 Mercurial で同期管理しています。
• オンラインマニュアルやパッケージのファイルは、 VMware 上の Debian (sid) または ssh で Debian サーバ に接続して確認作業しています。

2.5.2 こう改善したい

• 対訳表の収録語を増やして、 訳語の確認時間を短縮したい。
• Debian JP の文書作成／翻訳ルールの確認作業を自動化したい。

2.6 中尾圭佐

2.6.1 私の Debian ワークフロー

私は Debian に貢献しているわけではないで、 Debian 開発の開発工程はもっていませんので、 普段の作業工程を記述し ます。

• まず、 必要とされている機能を見付けます。 見つけ方は、 ボスから指示があったり、 手作業でやっていていら ついたとき、 簡単な作業でも毎日やっていることに気付いたとき等によく見付かります。
• どうやったら、 その機能が実現できるかを考えます。 個人的にこの段階が一番楽しいです。
• この機能が本当に必要か考えます。
• 必要ならば、 本当に実装して良いか考えます。 私がいる職場は、 放射線が出たり、 100kV の高電圧がかかって いたりするので、 放射線管理上問題がないか安全上問題がないか検討します。
• 一番楽しい段階が終ったこともあり、 本当に私が実装すべきか考えます。
• 私が実装すべきという結論が出た場合、 ぶつぶつ文句を言いながら、 実装します。
• 時 々 Debug します。 テストファーストとか、 自動化はできていませんが、 ユニットテストを行います。
• だいたいできたら、 職場のみんなに見せびらかします。 そうすると色々コメントが出てくるので、 それに対応 します。 運用が大変なら、 修正します。

2.6.2 こう改善したい

改善したいことは、 私以外の誰かが、 書いたコードをメンテナンスできるようにすることです。 そのためには：

• バージョン管理システムを導入する
• ユニットテストの自動化を徹底する
• ドキュメント、 資料、 コメントをちゃんと残す

が必要だと考えています。

私の職場では、 コードの所有権のようなものが心理的に存在しています。 バージョン管理システムを導入する事で所有者の コードを残しつつ、 所有者以外の人がコードを取得でき、 また修正する事ができます。 これによりコードの所有権の意味を曖昧 にすることができあます。

ユニットテストの自動化を実現する事で、 コードの所有者以外の人がコードを修正した場合、 その修正が他に影響を及ぼさな い事を確認する事ができます。 このことは他人のコードを修正すことの心理的障壁を下げることにつながり ます。

さらにドキュメントを残す事で、 トラブルの時、 修正する時に非常に有用な情報を提供する事ができます。 時が進み、 開発時 何を考えていたか、 当時どのような必要があってこのような実装したか、 このような記録は、 どこを捨ててどこを残すかという 判断に必要な情報になります。

私がいなくなっても、 私が書いたコードやシステムがちゃんと維持でき、 状況に応じてメンテナンスできるように、 以上のこ とを改善したいと考えています。

2.7 あけど

2.7.1 私の Debian ワークフロー

Debian 上で作業することが少ないなと思っています。 せいぜい管理しているサーバのファイアウォールルールを手直しするく らいなので、 手元のメインマシンが Mac OS X(10.5.6) ということもあり、 Debian なデスクトップ環境を殆ど使って ません。 Debian のデスクトップ環境は Debian 勉強会の事前課題に使う程度なので (いろんな環境に慣れ るという意味で) もっと使う様にするには Debian 勉強で標準的な環境の emacs を使うのがいいかなと思い ます。

2.7.2 こう改善したい

上記を踏まえて、 勉強がてら emacs を使う様にしてみます。

2.8 藤沢理聡

2.8.1 私の Debian ワークフロー

パッケージをメンテナンスしたり、 といった Debian への貢献はまったくできていないのですが、 Debian 上でスクリプトを書 くことは結構あります。

フ ロ ー に す る と 、

1. 仕事とかしてて、 こういうのがあったらなあ、 と思う
2. 思いついたことを実現する仕組みを考えてみる
3. 実現できそうなら、 実際に使用する環境やユーザの範囲を考える
4. 具体的に作るもののイメージができたら、 エディタを起動する
5. 適当に書いて、 とりあえず動くものを作る
6. 規模が小さければ、 ホワイトボックステストをする
7. 自分以外に使う人がいれば、 とりあえず試してもらう
8. 動くものを見て、 新たに出てきた要望に答える
9. 飽きたら開発終了

Debian である必然性のないワークフローになりました。 この情報は一体何の役に立つんだろう、 と自問 自答。

2.8.2 こう改善したい

たいてい 2 つ目のステップで「やっぱいらないか」 と思って終了してしまうのを改善したい。

ワークフローとして改善すべきは、

• 他人と共同で開発することに向いていない
• 誰かが作ったものの改良や、 ある程度作ってから誰かに引き継ぎ、 に向いていない

ことかな、 と自分では思っています。

2.9 日比野

2.9.1 私の Debian ワークフロー

Debian のワークフローかどうかわかりませんが、 Debian も利用している私の会社でのワークフローを紹介し ます。

1. 自動化できそうな機能や Debian 化することでインストールが楽になりそうな機能を見つける - たと えば
   • バッチジョブのログを取りながら経過や結果を監視し、 問題があるようならアラームをいろんな方法で投 げる perl script
   • 複数のアーキテクチャや Debian のバージョンに対して内製のパッケージを build する cowbuilder や pbuilder の wrapper
   • 社内の Debian で運用するサーバーのインストーラースクリプト
2. 利用者になりうる人や他の開発者の意見を取り入れながら、 機能をプログラム化する
3. まとまった規模になったら Debian 化を行なう
4. 適当な区切りで履歴管理システムにタグを打ち、 内製の package spool にリリースする

2.9.2 こう改善したい

内製パッケージのビルドや Debian のインストール、 ネットワークの設定の自動化をすすめたい。