やまねひで
き
 
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「Debian とは一体何ですか? *1 」 には以下のように書かれています。
今だと Windows/MacOSX 以外の「いわゆるフリーな OS」 はいくつかあります。 では、 他の OS / ディストリビューション と Debian の違い、 その特徴を語るキーワードとは何でしょうか?私は「Universal OS」 「フリー」 「ボランティア」 の三つを 挙げます。 順を追って説明します。
これが Debian が目指すものです。 その意味するところは「あらゆるマシンで動くフリーなソフトウェアによる誰もが使える OS」 です。 単に PC で動くだけではなく、 最近は廃れてきましたが UNIX ワークステーションや汎用機、 組み込み用機器、 モ バイル端末、 ゲーム機…あらゆるマシンで動作することを目指しています。 そのため多数の CPU アーキテク チャをサポートしているのが特徴です。 サポートする/した/しようとしているアーキテクチャは以下があり ま す 。
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また、 その動作の核となるカーネルも Linux だけではなく他のカーネルに取り替えても動作することを目指しています。 こ の移植版としては
  があります。    単に動作する機器/カーネルが多いだけではなく、  その上のユーザランドのソフトも豊富で、  パッケージ化されており導入が
容易になっています。  現在リリースされている Debian 5.0 コードネーム「Lenny」  ではその数は 25,000 パッケージを越え、 
その数はさらに増えつづけています。  Linux で使えるソフトウェアを探す場合、  大抵は既に Debian のパッケージとして提供
されているので気軽に試すことができるでしょう。 
   それから Debian で利用可能な言語は多種に渡ります。  それは自然言語(英語、  日本語など)  でもあり、  計算機言語という意味で
                                                                                            
                                                                                            
もあります*4 。 
巷ではマイナーと呼ばれるような言語であっても「Universal OS」  を目指す Debian は積極的に取り込んでいます。  例えば、  ブータ
ン公用語「ゾンカ語」  をサポートする DzongkhaLinux は Debian をベースに開発され、  その成果は Debian に取り込まれていま
す*5 。 
  
   Debian の考える「フリー」  は単に無料に止まらず、  Debian フリーソフトウェアガイドライン (DFSG) という形でまとまって
おり、  これが元になって「オープンソース」  が生まれました。  この点が担保される、  この考えを皆が共有することでさらに豊か
なソフトウェア/コンテンツ/社会が生まれています。  このフリーというのは考えてみると中々奥深いものがありますので、  ぜ
ひ DFSG には一度目を通した上で Debian の考えるフリーという意味について Debian Developer の方などと話をしてみてく
ださい。 
  
   最後のキーワードです。 Debian はその開発や財政基盤を会社や財団に持たない極めて稀有な開発集団で
す。 大抵の有名ディストリビューションが企業をバックに開発をしていたり財団を持ってそのいたりす
る*6 のですが、  Debian 自体
は財団や企業を持ちません*7 。 
ボランティアが世界中でインターネットを介して開発するという状態が 10 年以上も続けられており、  その規模は 1000 人を優
に越えています。 
  
   では、  実際に誰が Debian を使っているのでしょうか?  「仕事で使うなら Red Hat Enterprise Linux かそのクローンの
CentOS が普通だよね〜」  などと言い切っている人はいませんか? 実は、  世の中に Debian で実際のビジネスを回している企業
は山のようにあります。  その中にはあなたが知っている企業もあるはずです。  また、  開発に愛用しているという方も少なくあり
ません。 あなたが使っているソフト/サービスは実は Debian が動いている/ベースになっている…かも知れませ
んよ。 
  
   簡単ではありますが、  Debian の紹介をさせて頂きました。  これも何かの縁だし Debian を使ってみてもいいかな、  と多少でも
思っていただければ幸いです。 
                                                                                            
                                                                                            
   Debian フリーソフトウェアガイドライン全文*8 を
掲載します。 
      第 61 回東京エリア Debian 勉強会 2010 年 2 月4.2.2    フリー
4.2.3    ボランティア
4.3    誰が Debian を使っているの?
4.4    最後に
4.5    Debian フリーソフトウェアガイドライン
                                                                                            
                                                                                            
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